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2022.5.27

南禅寺

南禅寺三門

南禅寺は臨済宗南禅寺派大本山の寺院です。
京都五山や鎌倉五山の別格とされ、日本の禅寺で
最も高い格式を有するお寺とされています。

南禅寺は、亀山天皇が1264年(文永元年)に
禅林寺殿という離宮を造営し、1291年(正応4年)に、
この離宮を龍安山禅林禅寺とした事に始まっています。

無関普門が南禅寺の開山とされていますが、
程なく亡くなったので、二世住職の規庵祖円が
伽藍を整え、太平興国南禅禅寺と寺号を改めたそうです。

境内には国宝の大方丈・小方丈を初め、
多くの建物が並び、また周囲には
多くの塔頭が残っています。

南禅寺三門

勅使門~三門

蹴上から情緒ある集落を抜け、塔頭の一つである金地院を過ぎると南禅寺中門の前に出ました。

1601年(慶長6年)に伏見城松井邸の門が勅使門として寄進されたものです。

南禅寺は、境内の伽藍配置が東西方向になっており、この中門は、南禅寺の主要な伽藍である七堂伽藍の西の入り口になっています。

南禅寺中門
中門と勅使門

中門の西側にはいくつかの塔頭がありますが、中門を抜けると広大な境内が広がっていました。

中門のすぐ北隣にあるのが勅使門です。

檜皮葺きの重厚なこの門は1641年(寛永18年)に明正天皇が御所の日の御門を下賜されたものです。

それまでの勅使門が南側に移され、今の中門となっています。

勅使門から東に幅の広い参道が伸び、その先に三門、法堂が配置されています。

広い参道を歩いて行くと、見上げるような堂々とした三門がその姿を見せていました。

南禅寺三門
三門

“三門”は、三解脱門を略した呼び方ですが、これは悟りに至る為に透過しなければならない、
空、無相、無作という三つの関門を表しているそうです。

南禅寺の三門は、1295年(永仁3年)に西園寺実兼の寄進で創建され、1370年頃に改築されています。

その新しい三門も1444年(文永4年)に焼失してしまい、現在の三門は1628年(寛永5年)に藤堂高虎が再建しています。

この三門は「天下竜門」とも呼ばれ、国の重要文化財に指定されています。

歌舞伎では、石川五右衛門がこの三門に上り「絶景かな」と大見得を切る場面があるそうですが、先ほどの通り、石川五右衛門が生きていた時代にはこの三門は存在していなかった事になります。